システムの構築に欠かせない作業にコード化があります。
コード化とは言葉や文言を数値や文字列などに置き換えることを言いますが、わかり難くなるように思われるかもしれません。
コード化することによるメリットを挙げてみたいと思います。
1.現状の分析
例えば、次のようなデーがあったとします。
行番 | 日付 | 摘要 | 金額 | 備考 |
1 | 1月5日 | 携帯電話通信費 | 5000円 | Aさん使用 通信費の支払先X社 |
2 | 1月10日 | 電気代 | 20000円 | 電気会社Y |
3 | 1月15日 | 交通費 | 1800円 | JR、行先:得意先A |
4 | 1月18日 | 事務消耗品費 | 1500円 | 文房具 |
5 | 1月18日 | 交通費 | 1520円 | 地下鉄、行先:得意先B |
Excelなどで入力して、適当に並び替えて集計すればとりあえずの現金出納簿的な帳表はできます。
しかし、少し煩わしいですね。
- 科目など何度も同じ単語を入力しなければなりません。
- 同じ内容を別の文言で入力しているかもしれません。
- 入力ミスや変換ミスもあるかもしれません。
そこで、文言を分類します。
➀ 通信費 内訳 (電話代、通信、切手代)
➁ 光熱費 内訳 (電気代、ガス代、水道代)
➂ 交通費 内訳 (JR、私鉄、地下鉄)
➃ 他(交際費、備品 、新聞図書、保険料、諸会費、雑費・・・)
2.コードを決める
今、下記のようにコードを決めたとします。
区分名 | 区分コード | 明細1 | 明細2 | 明細3 | 明細4 |
科目 | 10 | 100=通信費 | 200=光熱費 | 300=交通費 | 400=事務消耗品費 |
詳細分類 | 20 | 101=携帯 | 201=電気代 | 301=JR 302=地下鉄 |
401=文房具 |
相手先 | 30 | 301=得意先A | 302=得意先B | ||
支払先 | 40 | 401=通信会社x | 402=電気会社Y | ||
社員 | 50 | 501=社員A |
このコードで最初のデータを書くと下記のようになります。
行番 | 日付 | 科目 | 金額 | 備考 |
1 | 1月5日 | 10-100 | 5000 | 20-101、40-401、50-501 |
2 | 1月10日 | 10-200 | 20000 | 20-201、40-402 |
3 | 1月15日 | 10-300 | 1800 | 20-301、30-301 |
4 | 1月18日 | 10-400 | 1500 | 20-401 |
5 | 1月18日 | 10-300 | 1520 | 20-302、30-302 |
表示したり印字するときには元の文言に戻すようにします。
一見、わかり難くなったように思われるかもしれませんが、
- 入力時のブレが無くなりますので、確実な検索ができるようになります。
- 後で文言を変更することが簡単です。(コード登録の文言を変えるだけで済みます。)
- 別のシステムにデータを移行しやすくなります。
少し面倒ですが、システムの構築には避けて通れない作業です。
コード化にあたって参考になれば幸いです。